前田博雅
- 展示期間:
- 2020.02.05 - 02.23
- 展示フロア:
- 3階
2018年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。2020年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。
映像の時間軸と、構図やライブ性など他のあらゆる要素との関係を探る制作を行う。特に映像が持つ密度、すなわち情報量に着目したイメージ創造を行う。
- 本作は肉眼だけでは知覚できない「都市のレイヤー」を、カメラによって都市の光景の中に蒐集するという活動から生まれた映像作品である。
昨今の都市の発展には目覚しいものがある。特に五輪開催と軌を一にして進められた再開発に伴い、東京の光景は複雑な様相を見せている。ガラス張りの建物や高層ビルに埋めつくされた空間は一見すると無機的で、位置によっては平面的にさえ見えてくる。しかしその世界の主人公はまちがいなく現実を生きるわれわれ人間であり、都市は人や労働、時間、建築などが複雑に絡み合うようにして現在進行形で作られ続けている。そうした都市が内包する要素の映り込み=レイヤーの重なり合いを1つの画面内に収めることで、現代の都市状況やインターネット時代における都市という情報の確からしさについて考察しようと制作しているシリーズである。