オオタキヨオ

磨美

展示期間:
2020.04.29 - 05.23
展示フロア:
6階

建築を学んだ後、社会や経済への興味が強くなり、日本や世界を良くしたいとの思いから、建築を離れて金融機関にてストラクチャード・ファイナンス業務に従事。
通貨、論理、システムといった仮想的な構造を構築。

リーマンショックを身をもって体験し、金融業界において想像力を働かせ必死で積み上げたものは、外部要因によって一瞬で崩れ落ちるもの、いわばハンナ・アーレントが「人間の条件」にて示した労働と仕事の関係における労働であり、誰でもできて、消費されるものと実感。

自分の死後もなお永遠に残る作品をつくる仕事をしたいと思い、アートを志す。

社会の構造、関係性を作品のテーマとし、現実の3次元の構造・機能を微分しモノの持つ本質的な美を表現したり、社会の構造、関係性について新たな気づきを表現することで、日本や世界を良くしたいと思い、制作している。

Integral of Memory
2020
ポリアミド、ウレタン、アクリル

京銀座の築50年を数える銀座髙木ビル(旧有賀写真館ビル)の解体において、ビルの歴史が記憶として積みあがっている空間に、体験型のインスタレーションを計画した。
鑑賞者ひとりひとりの記憶、そのひとつひとつをキューブとして表した。
鑑賞者がキューブに思い思いの色を塗り、それを一段一段積み上げる。
様々な人々が積み上げたキューブは一体となり、カタチを形成する。
展示期間中にカタチは日々変化し、その瞬間に立ち会った人の心に残る。

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